2016年9月7日
こんにちは。
本日は”ふぐの名前”についてお伝えします。
日本では、昔からふぐのことを、布久(ふく)とか布久閉(ふくへ)などと様々な呼び方をしていました。
江戸時代になると、もともとは”腹をふくらます”や”ふくるる”から名前をつけているようで、「ふく」「ふぐ」「ふくべ」「ふくへ」「ふくとう」などといろいろな呼ばれ方をしていたようです。
なお、英語でも、水や空気を吹き出すの意味から、
「puffer」(ふぐ)、
「globe fish」(地球の魚)、
「swell fish」(うねり魚)
と呼んでいます。
そして現在、下関では「ふぐ」とは濁らずに呼び、縁起がいいということで「福に通じる」の意味で「ふく」と呼んでいます。
さらに中国でも、ふぐは食べられていて「西施乳(せいしにゅう)」という違う名前があります。
西施乳の由来は、中国の故事に残されており、春秋時代の後半に、呉と越という長年敵対していた二つの国があり、越王(えつおう)の勾践(こうせん)と呉王(ごおう)の夫差(ふさ)がいました。
越王の勾践に父を殺された恨みを忘れないために薪の上に寝て恨みを忘れないようにしたそうです。
やがて力をつけた呉王の夫差は、越王の勾践を滅ぼし、勝った夫差は、勾践に再び戦う気が起きないように西施という絶世の美女を送りました。
勾践は西施を片時も離さなかったそうです。
再び夫差へ攻めいった時には、あっけなく負けたとのことです。
「美しいバラには棘がある」から、ふぐにも「美しいが毒を持っていて怖い」の例えで「西施乳」と呼んでいるそうです。
中国では、おもに白子のことを「西施乳」と呼びます。