2012年11月20日

前回はふぐの毒の正体、テトロドトキシンについて書きましたが、
現代では既にふぐ毒の解毒法はすでに確立されているというのをご存じですか?
解毒法確率の始めは、昭和三十四年に、当時下関市の水産大学に在籍していた藤井実教授が、亜硫酸ソーダをリン酸で中和処理した混合液(SP剤)で実験したところ、無毒化に成功したのがきっかけだそうです。
ただ、SP剤は直接人体に注射すると有害なため、更に試行錯誤を続けます。
あるとき、「ふぐにはふぐ毒が効かない」という言い伝えを思い出し、ふぐの肝臓の物質を調べた所、「システイン」というアミノ酸が多量に見つかり、このシステインがSP剤以上の解毒作用があることが判明したそうです。
こうして、人体に無害で安全な、ふぐ毒の解毒剤が開発されたんですね。
ーー参考文献ーー
書 名:ふぐ
著 者:朝日新聞西部本社社会部
出版社:朝日新聞社
Tags:ふぐ




