2012年11月28日
「活魚」は、よく聞く言葉ですね。
今回は、この活魚について掘り下げて書いてみます。
活魚とは、生きたまま調理される魚のことをいいます。
冷凍や日置した魚と違って、活魚は新鮮さがダントツですから、飲食店が店のオリジナル色・差別化する手段として大きなアドバンテージとなりますが、実はこの活魚、結構奥が深いようです。
活魚には、「活魚水槽」という専用の水槽を使うわけですが、この水槽、ただ魚を泳がせておく容器というわけではないのです。
そんな認識で、活魚を行おうとすると、最悪の場合、魚を全滅させてしまう可能でも否定出来ないのです。
特に肉質自体が、その味にあたえる影響の大きいふぐ料理においては、この活魚設備の状態がとても大きな要素となってしまうのですね。
ふぐは過敏で神経質な魚なので、ストレスを与えるとお互いに噛みつき合う性質があります。
そうした河豚の特質を踏まえなければなりません。
また、ふぐの健康状態を最良の状態に保った上で、泳がせなければ意味が無いわけです。
ただ、「生きていればいい」という訳ではないんですね。
設備のポイントとしては、
◎循環ポンプ
◎濾過槽
◎濾過材
◎水温調整器
などが、効率的に運転されていなければなりません。
また、海水の調達はどうするのか、最適な設置場所を確保出来るか、メンテナンスは大丈夫かなど、その他いろいろな要素を総合的に考えて設置する必要があるのです。
その道のプロの人が見ると、この活魚水槽を見ただけで、そのお店の河豚のクオリティが解るというくらい、設備は重要なものなのですね。
ちなみに当店藤吉のふぐも、もちろん新鮮な活魚を注文毎に絞めて配送させていただいております。
━━参考文献━━
書 名:ふぐの文化
著 者:青木義雄
出版社:成山堂書店
Tags:ふぐ通販