2012年10月8日
みなさんは、河豚を調理する板前職人が一人前になるまでの工程をご存じでしょうか?
絵皿の模様を薄造りで透かしながら、「菊」「鶴」「孔雀」等をかたどって、盛りつけられた河豚の刺身こそ、修行を積んだ板前さんの技の見せ所であり、ふぐ料理の醍醐味でもありますよね。
料亭の板場を取り仕切る人のことを、「真」と呼ぶそうです。
「真」は板前を目指す者にとってあこがれであり、そこに至る道はとても厳しいものなのです。
修行は、追い回しとも言われる、
皿洗いから始まり、この小間使い期間は3年間は続くと言われています。
まさに、石の上にも3年ですね。
この3年を経て、次のステップである、
「真」の手助けをする、「向坂」の下につく「わき坂」が1年から2年続き、
この間も、ふぐなどの高級魚をさわることは許されず、せいぜい煮付けの処理くらいしかやらせて貰えないそうです。
それにしても、一般の世界から見ると、気が遠くなる気もします。
ーー参考文献ーー
書 名:ふぐ
著 者:朝日新聞西部本社社会部
出版社:朝日新聞社